味真野苑滝石組（Ajinoen takiiwagumi）

福井県越前市余川町
味真野苑は越前市郊外にある公園で、平城の都からこの地に流された中臣宅守（なかとみのやかもり）と都で宅守を思う狭野弟上娘子（さののおとがみのおとめ）の悲しい恋の歌の舞台として知られています。

撮影2025/6/22
流された理由は、神祇官が神職の娘を娶ったからとも身分の違いからとも言われています。 　二人が詠み合った情熱的な歌が６３首も万葉集に残されました。 　女性が詠んだ歌の中の「君が行く　道の長手を　繰り畳ね　焼き滅ぼさむ　天の火もがも」の何と情熱的なことか・・・。

滝石組（タキイワグミ）		落差1m	時間3m	評価1/10
水が少ないのが残念ですが、力強い滝石組を見ることが出来ました。

滝の落ち口を上流へと辿って行きます。

見事な曲水が続いていました。実際に越前曲水の宴※のイベントも行われているそうで、いかにも優雅ですね。

※曲水の宴 　流れに盃の乗った船を浮かべ、船が自分の前に流れてくるまでに詩歌を作り、詠んだ後は盃の酒を飲んで次へ流すという即興性が為された歌詠みの宴です。

滝石組（タキイワグミ）		落差1m	時間4m	評価1/10
途中、曲水を断ち切るかのように垂直の滝がかかります。

曲水を辿っていると池に辿り着きました。

滝石組（タキイワグミ）		落差1m	時間5m	評価1/10
石橋の奥に滝がかかっています。

池の上流は自然の沢になっており、雨が降らないと流れが増えないのかもしれません。

曲水は池からのもう一つの流れにも造られていました。

滝石組（タキイワグミ）		落差1m	時間5m	評価1/10
ここにも小さな滝がかかっています。 　滝の映像

残念ながら万葉館は閉まっていました。

中臣宅守と狭野弟上娘子の銅像かと思ったら、なぜか継体天皇と照日の前の銅像があります。 　実は継体天皇は応神天皇５世で越前国を治めていましたが、武烈天皇が後嗣を残さず崩御したため、急きょ即位しました。越前ゆかりの天皇という訳です。ただ５世を抜擢というのはかなり無理がありますね。大和王権とは異なる地方豪族が王権を奪取したとの異説もあります。

中臣宅守と狭野弟上娘子、継体天皇と照日の前、いずれも恋のエピソード、ということでハートマークの恋のパワースポットがありました。でもハートマークには見えません。どうせ造るならこの角度でハートと分かるように細長く造って欲しかった・・・。

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