大徳寺の滝(Shokokuji takiiwagumi)

京都府京都市北区紫野大徳寺町
 大徳寺は1325年創建の臨済宗大徳寺派の大本山です。
 塔頭24を有する大寺院ですが、拝観可能な塔頭は黄梅院、大仙院、興臨院、端峰院など限られています。


撮影2023/9/30
 最初は黄梅院へ行きました。
 黄梅院は織田信長が父織田信秀の菩提を弔うため建立した塔頭です。
黄梅院庭園滝石組 (オウバイインタキイワグミ) 落差2m 評価2
 競うように延びる二つの滝石組が見事でした。
 山門を右手に見ながら大仙院へと向かいます。
 残念ながら大仙院は撮影禁止でした。
 本堂は国宝に指定されており、日本で最初に玄関が作られたそうです。
 撮影禁止なので、パンフレットの写真を掲載しました。
大仙院庭園滝石組 (ダイセンインタキイワグミ) 落差2m 評価1
 見事な滝石組なのですが、パンフレット写真なのが残念です。滝から流れ出た水が大海へ流れ出て蓬莱島まで船が向かう様が描かれていました。
 続いて興臨院へ向かいます。
 方丈前庭は1978年に昭和の小堀遠州と称えられた中根金作氏によって復元されました。
 手前が大海原、奥に蓬莱山を模した二つの石が立ちます。その石には唐代の寒山と拾得が生活した天台山国清寺を模した石橋がかかっていました。
 見事な蓬莱式枯山水庭園です。

※寒山と拾得
 寒山は唐代の伝説的な隠者詩人で天台山の石室に住み寒山詩を残しました。
  拾得は国清寺の僧で厨房に勤め、寒山に余った食べ物を届けるなど親交を結びます。
 両者は風狂二人として、後代、禅画に多く描かれました。

例:寒山拾得図(禅機図断簡)国宝
  紙本墨画淡彩寒山拾得図(狩野山雪筆)重文
 最後は大友宗麟が室町時代に開山した端峰院へ行きました。昭和を代表する作庭家 重森三玲氏が作庭した独坐庭と閑眠庭の二つの庭園を見ることが出来ます。
 方丈南庭の独坐庭は荒波を波紋で表現する独特の世界観がありました。
 中央に細長く華奢な棒のような石が立っています。
 正面からだと船の帆のような立石に見えました。見る角度によって全く異なる庭園に見えるのも特徴でしょう。
 蓬莱山から延びる半島は海の先まで細長く突き出ていました。
端峰院庭園滝石組 (ズイホウインタキイワグミ) 落差2m 評価5
 滝石組は蓬莱山をもイメージし力強い景観をより引き立てています。
 最後は閑眠庭へ行きました。
 キリシタン大名の大友宗麟にちなんで横に三つ、縦に四つの石で十字架を表現した枯山水です。
 仏教とキリスト教を融合した独特な庭園でした。


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