松見の滝(Matumino no taki)

青森県十和田市奥瀬 総合評価9
 松見の滝は日本の滝百選に選ばれた名瀑だが、片道2時間以上を要する秘境の滝である。
 看板にもある通り、途中には私有地も含まれ、完全に自己責任で訪れるしかない。
 百選の滝の中には、自治体の観光振興を期待されて選ばれたものも多く、実力に疑問符がつく滝も少なくない。
 しかし、この松見の滝は違う。“本物の百選”と呼ぶにふさわしい、圧倒的な存在感を持つ滝だ。
 逆説的に言えば、なぜこの滝が百選に選ばれてしまったのか不思議だ。茶釜の滝、常布の滝、早戸大滝、双門の滝、御来光の滝――いずれも観光地化とは無縁の秘瀑ばかりで、訪れるのは滝マニアだけだろう。それでも選ばれたという事実にこそ、この滝の真価があるのかもしれない。



撮影2006/8/14
 観光客で賑わう奥入瀬渓谷を後にし、静寂の松見の滝を目指した。
(12時10分)
 本来なら早朝に出発したかったが、昼の出発となってしまった。
 林道は滝上の尾根まで続いているが、落石が多く危険なため車では入れない。熊への警告板もあり、緊張感が高まる。
(12時15分)
 最初は黄瀬川を右手に見ながら、延々と林道を歩く。車も通れる道幅で、落石に注意すれば危険は少ない。
(13時00分)
 1時間ほど歩くと分岐が現れ、右へ進む。ここまでは平坦だったが、この先は登り坂となる。
(13時00分)
 再び遭難注意の看板が立っていた。きのこ採りに来て熊に襲われる事故が後を絶たないのだろう。
(13時40分)
 坂を登りきると、私有地立入禁止の案内板が現れる。ここからは株式会社コバヤシの私有地となる。
(14時10分)
 2時間かけてようやく沢へ降りる分岐に到着。訪れる人が少ないため隈笹が生い茂り、道は歩きづらい。急勾配のため足元にも注意が必要だ。
 もちろん熊対策(熊鈴・熊スプレー)は必須である。
松見の滝(マツミノタキ) 落差90m 評価9
(14時40分)
 約2時間半の行程に疲れ切った頃、ついに滝が姿を現した。熊笹をかき分け、滝壺に立った瞬間、目の前にぽっかりと巨大な空間が広がる。
 それまでの単調な林道歩きとはまるで別世界。圧倒的な落差と水量、深い森に響く轟音。
 垂直の壁の間を落ちる上段の滝。
 くの字形に曲がる下段――しばらく言葉を失い、ただ立ち尽くすしかなかった。
 滝の映像
(17時20分)
 滝壺には20分ほど滞在した。15時に出発し、帰りも1時間30分ほどで無事に戻ることができた。
 なお、隣の尾根から一つ谷を下る別ルートもあるようで、こちらなら1時間半ほどで滝に到達できるらしい。



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