樋ヶ沢の滝(Toigasawa no taki)
| 長野県駒ヶ根市赤穂 |
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樋ヶ沢の滝は養命酒工場の中にある滝。養命酒は日本百名山の空木岳に源を発する水を元に製造しているという。 |
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| 樋ヶ沢の滝(トイガサワノタキ) | 落差5m | 評価2 |
社の左手に小さな沢が流れ、その奥に樋ヶ沢の滝がひっそりと姿を見せた。落差5メートルほどの控えめな滝だが、森の静けさの中でその水音は澄んで心地よい。工場の敷地内にこんな場所があるとは、誰が想像しただろう。滝の映像 |
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滝を後にし、工場見学にも参加した。映画を見て、試飲の時間。車の運転がある私は栄養ドリンクをいただき、稼働していない土曜の工場を歩く。静まり返った製造ラインは、むしろ清潔さと整然さを際立たせていた。気づけばショップであれこれ買い込んでしまい、養命酒の戦略にまんまとはまった自分に苦笑する。 |
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本来はこの日、空木岳に登るつもりだった。しかし到着が遅れ、予定を切り替えて駒ケ根観光へ。光前寺の滝を巡り、思いがけず充実した一日となった。翌日は気分を新たに、早朝から空木岳を目指す。 |
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| (携行装備) ・登山靴、ダブルストック、帽子、手袋、レインウェア ・GPS、コンパス、高度計、気圧計、温度計、地図、デジカメ、ヘッドライト ・食料(カップヌードル×1、おにぎり×2、キャラメル×1、チョコレート×1、ペットボトル×4) 、熱湯用水筒 |
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(5時30分)ネット情報を誤解し、林道終点まで車で入れないと思い込んで手前の駐車場から歩き始めてしまった。往復40分のロス。朝の冷気の中で、少し苦笑いしながら歩を進める。 |
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(5時50分)20分ほどで本来の登山口に到着。ここからが本番だ。 |
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(6時40分)池山小屋分岐に着く。水場があり、ひと息つく。 |
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「マセナギ」と記された大木が立っていた。木の名かと思いきや、近くの崖(なぎ)を指すという。大正時代の放牧場で、馬が逃げないよう馬栓棒の役割を崖が果たしたことから名がついたらしい。山の言葉には、土地の記憶が宿っている。 |
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(8時40分)「ヤセ尾根・転落注意」の看板が現れた。 |
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いよいよ大地獄の始まりだ。 |
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鎖場、ロープ、急斜面——難所が次々と現れる。 |
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途中、視界が開け、熊沢岳だろうか、木曽駒ヶ岳から空木岳へ続く稜線が美しく浮かび上がった。 |
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しかし眺望に見惚れている余裕はない。相変わらず難所は続く。 |
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今回は標高差が1600メートルもあるので急な登りで高度を稼がなければならず大変だ。 |
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高度が上がるにつれ、残雪が現れ始めた。 |
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まだシーズン前、これもまた山の表情だ。 |
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(11時20分)ようやく駒石のある尾根コースと、空木平カールへ向かうコースの分岐に到着。カール側は残雪が多そうなので尾根を選ぶ。 |
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尾根コースに出て森林限界を越えると、一気に視界が開け、空木岳の姿が正面に現れた。 |
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前方の大きな石は駒石だ。 |
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駒石は空木岳のシンボル的存在であり、圧倒的な大きさに驚かされる。 |
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尾根沿いの登山道には駒石の他にもたくさんの花崗岩の巨石が横たわっていた。 |
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(12時50分)ようやく空木駒峰ヒュッテに到着。ここまでは数人の登山者とすれ違ったが、ここから先は誰もいなかった。 山小屋には7月中旬の開設準備をされている方がいたので、荷物をデポさせて貰い、空荷で山頂に向かう。 |
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すぐに空木平カールコースとの分岐。 |
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(13時15分)出発から8時間弱、ついに山頂へ。誰もいない静かな頂だ。 |
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三角点は二等三角点「空木岳」。 |
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曇っているが南アルプスが良く見えた。但し、反対側の木曽方面はガスで何も見えない。 |
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眼下には空木平カールが広がり、これから下る尾根道がよく見える。尾根に点在する花崗岩の巨石は、氷河が残した置き土産なのだろう。名残惜しいが、15分ほどで下山開始。下山には5時間以上かかるので早く降りないと日没になってしまう。 |
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急斜面の小地獄、大地獄の手前にかつて道迷いが頻発した迷い尾根との分岐があり、ロープが張られていた。確かに、ロープがなければそのまま真っすぐ進んでしまいそうな場所だ。 |
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(17時40分)水場でたっぷりと水を飲む。体に染み渡る冷たさがありがたい。 |
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(18時30分)薄暗くなり始めた頃、林道終点の駐車場に到着。しかし私はさらに20分歩かねばならない。日没は目前、最後の踏ん張りどころだ。 |
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(18時50分)薄闇の中、ようやく車へ戻り着いた。長い一日だったが、山と滝と古代の気配に満ちた、忘れがたい旅となった。 |
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