五色ヶ滝(Goshiga taki)

山梨県韮崎市清哲町青木地図 総合評価9
 南アルプス鳳凰登山道の一つであるドンドコ沢沿いに四つの滝を見ることが出来る。



撮影2017/8/5〜6
 およそ10年ぶりに、鳳凰三山を再び訪れることにした。前回は五色ヶ滝で引き返してしまったため、今回はしっかりと稜線まで歩き切るつもりでいる。
 青木鉱泉に着いたのは9時前。少し遅いスタートだが、胸の内には静かな決意があった。
(携行装備)…リュックサック総重量14Kg
 ・登山靴、ダブルストック、帽子、手袋、レインウェア
 ・GPS、コンパス、高度計、気圧計、温度計、地図、デジカメ、ヘッドライト
 ・テント、マット、寝袋
 ・おにぎり×2、カップヌードル×2、ドライカレー×1、ピラフ×1、チョコレート×1
 ・ペットボトル×8、熱湯用水筒×1、バーナー、鍋
(9時00分)
 今回は鳳凰小屋のテント場で一泊する予定で、テント泊装備を背負っての出発となった。総重量14キロは、私にはなかなか堪える重さだ。
(11時55分)
 前回は1時間30分で着いた南精進ヶ滝に、今回は3時間もかかってしまった。右ふくらはぎがこむら返りを起こし、波乱の幕開けである。
南精進ヶ滝(ミナミショウジガタキ) 落差50m 評価8
 展望台が以前より高い位置に移動しており、景観が少し変わっていた。安全上の理由だろうか、ふとそんなことを思う。
(13時20分)
 鳳凰の滝の案内板には相変わらず「5分」とあるが、今回は体力温存のためパス。
 途中、登山道が完全に崩落している箇所もあり、そこを越えるだけで体力が削られていく。
(15時10分)
 6時間以上歩き、ようやく白糸の滝に到着。
白糸の滝(シライトノタキ) 落差30m 評価7
 前回よりも木々が育ち、滝の白さが緑に映えて美しい。
 しかし、五色ヶ滝までの道のりはまだ遠い。前回は5時間で着いたが、今回は7時間近く歩いてもまだ辿り着かない。沢へ下る余力もなく、そのまま山道を進む。
(16時05分)
 ようやく五色ヶ滝に到着。前回より2時間遅れだ。
五色ヶ滝(ゴシキガタキ) 落差70m 評価9
 沢までは100メートルほど下れば滝つぼから見上げることが出来るが、とてもそんな余裕はない。滝マニアらしからぬ木々越の滝で我慢したが、相変わらずの落差の大きな直瀑に感動した。
 滝の映像
(17時30分)
 肩にずっしりとくる重みを感じながら、喘ぎながら登っているとようやく鳳凰小屋が見える。山小屋の娘さんが明るく迎えてくれ、その笑顔に心底ほっとした。
 水は飲み放題。ペットボトル8本を背負ってきた自分を少し恥じた。
 テント泊の予定だったが、設営と調理の気力が湧かず、山小屋泊に変更。結果的に「重荷を背負うトレーニング」だけしてきたようなものだ。
(6時00分)
 娘さんから「早く出ればガスの影響を受けず景色が見られますよ」と助言を受けていたが、結局出発は6時。この判断を後で悔やむことになる。
 しかし、6時間以上眠ったおかげか足取りは軽い。オベリスクが姿を現した瞬間、「猿の惑星」のラストシーンのような衝撃を覚えた。
 この時間帯ではまだガスが上がっていないので、観音岳まで霧一つない。この時点で尾根まで到達していれば、北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳、さらには富士山も見れたのではないかと思うと残念だ。
(7時30分)
 1時間30分でようやく地蔵岳の尾根筋へ。
 オベリスクはロッククライミングの領域なので、アカヌケ沢の頭へ向かう。
 賽の河原には無数のお地蔵様。子宝を願う夫婦が一体を持ち帰り、授かった後に二体を返すという伝承が残る、信仰の山だ。
 東側は晴れているが、西側はガスが山頂まで上がり、景色は望めない。娘さんの助言を聞いておけばよかった。
(10時30分)
 観音岳へ向かう。標高2840メートル、鳳凰三山の最高峰だが、ガスに包まれ展望はゼロ。
(11時20分)
 尾根をさらに南下し、薬師岳に到着。これで鳳凰三山を踏破した。
 
 ここからずっと尾根筋を南下すれば夜叉神峠に向かうことが出来る。
 一瞬だけガスが晴れ、観音岳の姿が再び現れたが、遠景は望めなかった。
(12時00分)
 観音岳で鳳凰小屋のお弁当を食べ、12時ちょうどに中道コースで下山開始。
(13時00分)
 1時間ほどで御座石へ。青木鉱泉近くの御座石鉱泉と関係があるのだろうか。
 中道は樹林帯が続き、ドンドコ沢のような変化はない。ただひたすら下る。
(15時20分)
 林道に出たと思ったら横切るだけ。
(16時20分)
 ようやく本当の林道に到着。雨が降り始め、ザックにカバーをかけレインウェアを着込む。
 そこへ、ずぶ濡れで座り込む若者がいた。「水が欲しい」と言うので、最後のポカリスエットを差し出し、「林道まで出たからあと少しだよ」と声をかける。
 少し歩くと同伴者がいて、上で休んでいると伝えると安堵の表情を見せた。
 夏とはいえ、高山で濡れるのは命取りだ。改めて山の厳しさを思う。
 本降りの中、林道をひたすら歩いた。
(17時00分)
 車が見えた瞬間、心の底から安堵した。
 重いザックに苦しめられた2日間だったが、心に残る山旅となった。



撮影2007/9/1
 五色ヶ滝は、青木鉱泉からドンドコ沢を経て5時間ほど歩いた先にある。
 標高差は1,150メートル。決して楽な道ではない。
南精進ヶ滝(ミナミショウジガタキ) 落差50m 評価8
 駐車場から1時間30分ほどで南精進ヶ滝に到着。滝前に出るには大岩をよじ登る必要があり、左側は断崖絶壁でスリル満点だ。
 精進ヶ滝に対して、南精進ヶ滝と呼ばれるが、上段が直瀑、下段が扇状の渓流瀑となっており、確かに精進ヶ滝の滝見台から見た景色と雰囲気が似ていた。
 この滝の分岐までは2時間ぐらいで着いたが、ここから200メートルという看板を信じて鳳凰滝へ向かう。
鳳凰の滝(ホウオウノタキ) 落差50m 評価8
 対岸の支流の流れは確認できたが、本流の鳳凰滝は、かなりの遠望で良く見ることができない。
 さらに、やぶこぎをして少しでも滝前に近づこうと歩いたが、霧が出て断念。
 「5分」のはずが30分歩き、体力を大きく消耗した。
白糸の滝(シライトノタキ) 落差30m 評価7
 鳳凰滝分岐から、白糸の滝まではかなり急峻な登山道だ。木の根っこをつかんで、体を持ち上げたり、相当体力を使う。今までのペースからも相当遅れ、出発してから4時間後、ようやく白糸の滝に到着した。
  この滝も着いたばかりの時は、霧がかかって見えなかったが、10分ほど待っていると見事に霧が晴れてくれた。
 上段に直瀑、大きな岩があってその後、なめ状になって、最後は再び直瀑でしめるといった感じだ。
五色ヶ滝(ゴシキガタキ) 落差70m 評価9
 五色ヶ滝の滝前に着いたのは、青木鉱泉を8時前に出発してから、約5時間後、時間は午後1時を過ぎていた。
 滝前はかなり広い空間になっており、滝の雄大さを実感出来る。落差は相当なもので、背面の岩盤の色合いといい、見事な滝だった。
 水量も標高2,200メートルを超えているにも係わらず、どこからこんなに水がくるのかというくらい豊富だ。裏見もできそうだが、さすがにそこまでする体力はなかった。
 五色ヶ滝を堪能し、帰ろうとすると、途中一緒になったお姉さまたちから、「後、1時間で鳳凰小屋だよ。折角ここまで来たのにもったいないじゃないの。」。双門の滝へ行った時も同じことを言われたが、やっぱり滝マニアは珍しいのかも・・・。
 確かにその通りで、疲れ切った状態でドンドコ沢を下るのは無謀だったかもしれない。
 青木鉱泉に着いたのは17時過ぎ。木々に埋もれた登山道はすでに薄暗くなっている。往復10時間の長い一日だった。
 滝の映像



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