金沢の滝(Kanazawa no taki)

長野県大町市平
 金沢の滝は、立山黒部アルペンルートの扇沢駅にほど近い大町ダムの龍神湖にそそぐ。



撮影2016/6/4
 六月とはいえ、3千メートルを超える立山はまだ冬の気配を残しているだろう――そう思い、厳冬期装備を背負って扇沢駅へ向かった。
 しかし実際には、室堂から一の越までこそ雪原が広がっていたものの、それより上は夏山そのもの。季節の境目に立つような、不思議な山行の始まりだった。
(携行装備)
 ・登山靴、ダブルストック、帽子、手袋、レインウェア、セーター、ピッケル(未使用)、12本爪アイゼン(未使用)
 ・GPS、コンパス、高度計、気圧計、温度計、地図、デジカメ、ヘッドライト
 ・食料(カップヌードル×1、おにぎり×2、キャラメル×1、チョコレート×1、ペットボトル×3) 、熱湯用水筒
 まずは扇沢駅からトロリーバスで黒部ダムへ。
 久しぶりに見る巨大なアーチは、観光放水前で静かだった。
 続いてケーブルカーで黒部平へ。
 黒部平からは立山の稜線が真正面に迫り、山旅の高揚感が一気に高まる。
 さらにロープウェー、そして再びトロリーバスに乗り換え、雄山の真下を貫くトンネルを抜けると、ようやく室堂に到着した。
 深田久弥氏は日本百名山で「近くその山腹にトンネルが穿たれて、黒部の谷へ観光道路がつくそうである。お山まいりの立山は消え、登山の対象としての立山も消え、一途に繁華な山上遊園地化に進んでいるふうにみえる。」と嘆いたが、便利さの裏にある山の歴史と信仰の深さは、今も変わらず息づいているように思える。
(9時5分)
 ハイシーズンは6時30分が扇沢駅始発だが、この時期は7時30分が始発となり、室堂には8時55分に着いた。登山届を提出して9時5分に出発。
 右が浄土山、左が目指す立山、まずは鞍部の一の越を目指す。
(9時17分)
 10分ほどで立山室堂山荘へ到着。
 手前の小屋は18世紀建設の日本最古の山小屋「室堂小屋」で、国の重要文化財に指定されている。
 一の越までは一面の雪原。
 ポールを頼りに歩き、斜度のあるトラバースでは慎重に足を運ぶ。
 途中、夏道が顔を出す場所もあった。
 再び雪原となり、スキーやスノーボードの跡が白い斜面に刻まれていた。
(10時10分)
 1時間弱で一の越に到着。
 ここには一の越山荘が建つ。
 稜線からは赤沢岳や鉢の木岳方面が望めた。雪渓には黒部平まで滑り降りた跡も残っている。
 一の越から先は、いよいよ本格的な登り。大小の石が転がる歩きづらい道が続く。
 小さな祠が点々と現れる。
 更に登っていると傾斜がゆるやかな広場に出たが、ここにも祠が。信仰の山らしい静けさが漂う。
 山頂まであと少しだが、3千メートルの高所なので、かなりつらい。
(11時25分)
 ようやく雄山の山頂に到着。山頂では夏山シーズンへの準備だろうか、一生懸命雪かきをしていた。
 三角点は、一等三角点の「立山」。
 登山と掘られた大きな石と立山雄山神社本宮の石碑があった。
 雄山の実際の山頂はさらに10メートルほど高い峰本社だ。
 峰本社の前に雄山頂上3003メートルの標識があった。
 先週、白山に登ったが、これで以前登った富士山と合わせて三霊山へ登ったことになる。
 お社が背景だと山頂の雰囲気が出ないからか、左側には石造りの山頂標識も置かれていた。
 山頂からは360度の大展望。正面に立山最高峰の大汝山、その左には剣岳がそびえる。
 南側には水晶岳などの峰々が連なっていた。
(12時00分)
 12時までカップヌードルを食べて昼食休憩を取り最高峰の大汝山へ向かう。
 大汝休憩所が見えた。
(12時20分)
 大汝山の頂上3015メートル。手に持てる山頂標識にはハートマークが刻まれており、思わず笑みがこぼれる。
 当日は、韓国からの団体客が長く山頂を占拠していたが、写真交代の一瞬を逃さず標識を撮影した。
 眼下には黒部湖と黒部ダム。
 北には剱岳。
 大汝山から振り返る雄山の峰本社は、切り立った岩の上に建ち、信仰の山の厳しさを物語っていた。
 室堂方面は一面の雪景色。みくりが池が青く光り、地獄谷からは白い噴煙が立ち上っていた。
(12時50分)
 立山は雄山、大汝山、富士の折立の3つのピークの総称だが、帰りの乗り物の時間が心配なので、12時30分に大汝山を後にして引き返す。雄山には20分ほどで着き、少し休憩して13時に出発した。
(13時40分)
 登りでは1時間15分もかかったが、降りは40分。
(14時10分)
 一の越から立山室堂山荘へは登りでは1時間弱だったが、降りは雪原を滑るように駆け下りて30分で到着。
(14時20分)
 室堂のバスターミナルには14時20分に到着。
 観光客に紛れて写真も撮らせて貰った。
 帰りの大観峰行きのトロリーバスの時間が14時45分で時間があったので、バスターミナルの上の階に保存されている峰本社の旧社を見学。
 扇沢駅には16時51分に着いたが、乗り物に乗っている内に頭痛がしてきた。標高3千メートルは平地に比べて気圧が3分の2しかなく、山麓駅の扇沢駅でも標高は1433メートルもあり、気圧は平地の5分の4ほど、完全に高山病だ。
 それでも滝好きの性分は抑えられず、扇沢近くの金沢の滝へ行くことにした。
 まずは大町ダムの公園へ向かう。
 龍神湖の案内があった。
 雪解け時だと思うのだが、意外にも水量が少ない。
 龍神湖沿いに県道326号線を葛温泉方面に進み、高瀬トンネルを出た右手に滝がかかっていた。
金沢の滝(カナザワノタキ) 落差17m 評価3
 新緑に覆われ、ほとんど姿を見せてくれなかった。下へ降りる道もなく、遠望するのみ。
 滝の映像
 高山病の頭痛は脳の酸素不足から来るので、血流改善も効果があるだろう。
 山麓の大町温泉薬師の湯では立山黒部アルペンルートの切符を見せると通常700円のところ、500円で入浴できる。。
 温泉を出る頃には頭痛はすっかり治っていた。


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